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安部 信明*; 田坂 完二
JAERI-M 9476, 60 Pages, 1981/05
RELAP5コードの沸騰水型原子炉の冷却材喪失事故解析への適用性を検討のためROSA-III実験RUN704の解析を行った。RELAP5コードは軽水冷却型原子炉の冷却材喪失事故および過渡変化時の熱水力挙動を解析するために開発された最新のコードであり、一次元の非均質非平衡な二相流モデルに基づいている。解析の結果、RELAP5コードの二相流モデルが従来のRELAP4コードより優れているため、下部プレナムフラッシングによる炉心入口流量の増加およびリウェットが良く計算できた。炉心出入口での気液二相の熱対向流、高圧炉心スプレー系作動後の上部プレナムでの気液二相の熱的非平衡も計算できた。しかし、炉心の再冠水およびヒータ表面のクエンチは計算できなかった。
鈴木 光弘; 田坂 完二; 安達 公道; 岡崎 元昭; 早田 邦久; 傍島 真; 小泉 安郎; 安濃田 良成; 村田 秀男; 斯波 正誼
JAERI-M 8737, 78 Pages, 1980/03
本報は、BWRの設計基準事故、冷却材喪失事故を模擬したROSA-III計画の1つとして、ECSSを作動させない場合の再循環ポンプ吸込側200%ギロチン破断の実験結果を示したものである。本報で示す実験RUN706は初期条件(蒸気ドーム圧力7.17MPa(飽和)、圧力容器内水位4.61m、炉心出力3.405MW、炉心入口流量36.2kg/s、炉心出口クオリティ2.5%)から放出開始し、破断後約520秒間の実験データを得た。実験はほぼ予想通りに進行し、有用なデータが得られた。主な実験上の現象を列挙すると以下のようになる。(1)時刻Osに破断開始、(2)8.5sにジェットポンプ・吸込側露出、(3)17sに下部プレナムフラッシング開始。これは既に蒸気ふんいき中に露出して温度上昇開始していた燃料棒の中下部を冷却するのに役立ったが、上部を冷却しなかった。(4)ECCSが注入されないため、残存水が減少し、最終的に全燃料棒で温度上昇し、156秒で炉心への電力供給を停止した。